タロウの香水Biz備忘録(武蔵野ワークス)

※フレグランス&香水の調香専門企業、武蔵野ワークス(香水工場)の日常を営業担当の国分タロウがお伝えします。※「香水ビジネス備忘録(ビボウロク)」は2005年10月に開始、1,000本の投稿を目指して日々精進中。※香水ビジネスの裏事情や市場と人間模様に関して、中立的な態度でお伝えしています。
香りで穏やかに眠りたい・・・スリーピングミスト
みなさんは毎日よく眠れますか?

私は寝付きがよい方で、幸いなことに不眠症の経験もありません。しかし、希に眠れない日があると翌日は体が怠く気合いが入りません。昔は「不眠症」と聞くと「24時間活動できてうらやましい」と無邪気に憧れたりもしましたが、大きな誤解でした。

昼間、紫外線や排ガスなどの刺激物質など無数のストレスに曝され傷ついた体内細胞の修復作業や再生作業、さらに体内に侵入した異物や微生物の駆除・排除作業などが、眠っている間、体内で活発に行われています。

眠っている間に細胞再生を促すホルモン(成長ホルモンなど)の分泌が高くなることはよく知られた体内メカニズムですが、それはカラダ修復作業の一例です。

さらに、睡眠中の脳内ではその日に体験した新しい経験や発見などの情報を整理し並べ替えたり古い情報とリンクしたりして、新しい事象の理解や新しいスキルを修得するため行動や思考プログラムのプログラミング作業が行われていると考えられています。

夢はそのプログラミング作業の編集課程の一端ではないかとする説もあるようです。

つまり、眠っている間、体内では大変活発な細胞や臓器の修復作業と環境適応作業が進行中ということらしいです。ガン化した細胞の処理もこの時間帯行われていると私は信じています(体内では比較的簡単にガン細胞が発生していますが、通常は適切に処理されています)。

このように考えると、睡眠は「休む」というイメージより、はるかに「アクティブで活発な時間帯」のようです。

そんな大切な睡眠なのに、他方では日常生活の24時間化は相変わらず進行中です。私たちの睡眠時間はますます短く、そして不眠を訴える人の割合も増加中です。

そのため病院で処方される「睡眠薬」、処方箋なしで買える「睡眠改善薬」、「安眠枕」「安眠抱き枕」に「安眠体操」、「安眠音楽」に「安眠CD」、「安眠マスク」「安眠パジャマ」そして「安眠オイル」「安眠フレグランス」、果ては「安眠ロボット」と今時のご時世は安眠商品や安眠グッズ全盛を迎えています。

自分自身がいろいろ試したわけでないのでここでズバリ「この一品」をご紹介できないのは残念ですが、生理的に考えれば、やはり「睡眠薬」や「睡眠改善薬」は効果がありそうです。

しかし、薬物依存症などのリスクもあり、健康な人間が毎日おクスリ・・・というわけにはいきません。そこで安眠のための自分なりの工夫をされている方も少なくないのではないでしょうか。

私の場合、昼間肉体労働をたっぷりやるとモリモリと眠れます。揺さぶっても目を覚まさない程です。肉体的な疲労は私にとって効果的な睡眠薬です。

みなさんにとっての睡眠薬はなんでしょうか?

「香り」という方もおられるのでは?

当社にお寄せいただくお客さまのVOICEの中には「よい香りでよく眠れる!」という方の多さには驚くものがあります(フローラル・フォーシーズンズをそういうふうに使用いただいている方がいるんですね。ウエルカムです)。

「あっという間にグッスリ」
「深く眠れます」
「気持ちよい目覚めです」

などのようなご意見が今まで寄せられてきました。リラックスする香りが深い眠りを誘うことを私たちは経験的に知っていますが、これを実験で実証される研究者の方々もおられ「香りと眠りの深い関係」はどうやら科学的にも認められる事実のようです。

香りで不眠症が直るといった奇跡はおそらく起こりませんが、寝付きが悪い時、香りによる睡眠導入は穏やかで安全な方法かもしれません。

ヨーロッパでは寝付きの悪い子供には、子供部屋にカモミールなどのエッセンシャル・オイルを焚くご家庭もあると聞きます。

香り物は、「ファッションとしての香水」だけでなく、「自分自身がリラックスするための香り」、「安眠にも役立つ香り」という使い方があってもいいのかもしれません。

今回当社では、香りでリラックスしていただけることをコンセプトにした香りシリーズ『スリーピングミスト』をリリースしました。

「ラベンダサンタル」「ローズ」「バレリアン」の3種類。

今後「カモミール」「オレンジ」とアイテムを拡大予定しています。

スリーピングミストは、お薬ではありませんので奇跡は起きません。穏やかに香りを楽しんでいただくことを想定しています。

ピローミスト的な使い方もオススメです。

☆注意!・・・今回リリースしたアイテムの内、「バレリアン」はとってもクサイ匂いです。おそらく9割以上の方が、好みではないハズ。危険な香りですのでくれぐれも、いきなり大ボトルをご購入されないようお願いいたします。


| - | 17:57 | comments(0) | - |
香水はすぐに使い切らないとダメになるもの?
7月に入りました。1年の折り返し地点ですね。

化粧品メーカーにとって7月〜9月は少し気を揉む季節です。

暑すぎて化粧品の品質に異常が現れないか注意が必要です。倉庫や保管庫によっては極端に高温になる部屋や場所があったりします。そいうったところに不注意に製品を放置してダメするという事故が起きないとは限りません。製品だけではありません。原料や材料も熱に弱いものは注意が必要。

東京湾岸にそびえる巨大な倉庫地帯の倉庫くらいコンクリートの壁が分厚いところなら気温の変化も穏やかかもしれませんが、通常の建物程度では夏場は極端な高温になったり、冬場は零下まで下がったりします。

しかも急激な温度変化が起こります。高温や零下以下の低温は化粧品の品質に悪影響を及ぼす可能性がありますが、多少の高温や低温であることより頻繁な温度変化の方がさらにリスクが高くなります。

化粧品やワインの保管は、涼しくて紫外線などの放射線が届かず温度変化の少ないところが理想的です。使われなくなったトンネルや鉱山の廃坑、地盤が固く湿気の少ない地下室などあれば最高です。

マラッカ海峡など赤道直下を通過中のコンテナ内は40度とも50度とも。鉄製ですから蒸し焼き状態。ワインや化粧品の輸入など船便でヨーロッパから高温に弱い商品を運搬する際は冷凍コンテナなど対策を迫られます。

エコの時代に無理矢理「冷凍コンテナ」ってのも気が引けます。知人は大量のローズウォーターを輸入の際、対策案に頭を悩ましていました。

さてさて、そんな厳しい真夏が目前に迫る中で、香水の保管についてきょうは新聞記事からご紹介。米The Charlotte Observer紙の日常生活の疑問に答える生活欄に掲載されていた「香水は腐れる?」からです。

記事内で「色落ち」について述べられています。「a change in color」(色の変化)は「a change in the scent」(香りの変化)ではない、ときっぱり述べられています。実はこれは日本でも同じ誤解が多いようです。

現在の香水は着色しないことが主流ですが、市販香水にはまだまだピンクやブルーに色づけされたものが多いようです。着色は私の知る限り100%合成着色料を配合しますが、エタノールなどアルコールに混合され色素が分解されるのか数ヶ月から1年程度で無色(透明)か茶色などのダーク系に変化します。天然着色料ですと数日から数ヶ月程度で変化します。

色の変化は消費者には感じやすく「香水が悪くなった」という誤解を与えるようです。そんなことありませんからご安心ください。逆に1年経過しても色が残るような着色は、どんな着色料を使用しているのだろうか、と私など若干心配になります。

また、記事では「1〜2年はまったく大丈夫」としていますが、実際はもっと長い期間大丈夫な商品が多いと思います。

では、記事をご紹介します。

Your perfume won't spoil but it could change color
(香水はそう簡単に悪くなりません。ただし、色の変化があるかも。)

[Q:質問]母の日に香水をプレゼントされました。特別な日だけに使用しようと考えていたのですが、娘は「早く使い切らないと悪くなる」と言います。以前、香水でそんな経験はありませんが、香水はそんなに簡単に痛んでしまうものでしょうか?

[A:返答]大丈夫。香水は悪くなることはありません。ただ、正確には最初に購入したときと比較してトップノートをはじめ製品そのものが多少弱くなったり香りが微妙に変化することはあります。涼しくて暗いところ(冷蔵庫内が理想的)に保管すれば1〜2年はまったく大丈夫です。また、香水の色落ちは自然と必ず起こることで、色落ちが製品の寿命を示しているわけでありませんのでご安心ください。

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Your perfume won't spoil but it could change color

Q. I received a bottle of perfume for Mother's Day. I was planning to wear it only for special occasions, but my daughter says I should use it daily. She says it will spoil if I don't use it fast enough. I've never had a scent spoil before. Does this happen?

Your perfume won't spoil, exactly, but it may lose some of its potency, and the top notes - the scent you smell when you first spritz the perfume - may fade or change slightly. If you store your perfume in a cool, dark place (the refrigerator is ideal), it should last a year or two.

And it's not true that a change in color signals a change in the scent. Some fragrances just naturally darken over time.
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| - | 10:19 | comments(0) | - |
LVMH vs. eBay フェイク訴訟 その結果
パリで争われていたオークションに出品されるニセモノに関する訴訟は昨日判決がでました。LVMHグループは世界最大のネット競売会社イーベイ社に勝訴。CNNなどの記事からご紹介します。双方に言い分があります。この結果をあなたはブランドの著作権の勝利と考えますか?それとも自由な取引やビジネスの制限と考えますか?

eBay fined $63m for selling fake Louis Vuitton
(イーベイ社、ブランド品フェイクの販売で66億円の罰金支払い命令)

パリの商事裁判所は、フェイクブランド品の販売に関してネット競売世界最大手イーベイ社に対して70億円の罰金支払いを命じました。

また、下記の香水の販売も即時禁止するよう求めています。

・クリスチャン・ディオール
・ケンゾー
・ジバンシー
・ゲラン

イーベイ社は、即時控訴する構えを見せており、また判決は工業権や著作権の勝利とは無関係とコメントしています。

「判決は、ネットオークションでのニセモノ対策ではなく、LVMHグループの私的な商業活動保護を目的としており、自由競争原理を阻害するもの」

「オークションは、売り手と買い手に自由な取引の場を提供することで実現されるのです」

LVMHグループは「クリエイティブな産業」にとっては画期的な判断と判決を歓迎し下記のように述べています。

「判決は、ブランドをフランスの遺産の一部と見なし、結果としてブランドを守ることになるのです」

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(CNN) -- A Paris court on Monday ordered Internet auctioneer eBay to pay $63 million in damages to Louis Vuitton for selling fake luxury goods online, according to reports.

Louis Vuitton took eBay to court for selling a range of fake luxury goods online.

The court also barred eBay from selling four perfume brands -- Christian Dior, Kenzo, Givenchy and Guerlain, AFP reported.

eBay, the world's largest online auctioneer, said it would lodge an appeal and said the decision was not a victory for copyright law.

"This decision is not based on combating counterfeit material. It is based on LVMH's desire to protect its commercial practices and exclude competition," a spokeswoman for eBay in Paris told AFP.

"This is being done at the expense of the consumers and sellers to whom eBay is always offering opportunities," she added.

eBay was ordered to pay $30.40 million to LVMH and $25.7 to its sister company Christian Dior Couture for damage to their brand images and causing moral harm.

LVMH told AFP the decision was a major coup against illegal Internet sales.

"It is a major first, because of the principles that it recognizes and the amount sought," said Pierre Gode, an aide to LVMH president Bernard Arnault.

The court barred eBay from running ads for the perfume and cosmetic brands or it would face a fine of $79,000 per day.
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eBay to pay $63 million as damages to LV

PARIS: A court here has ordered Internet auctioneer eBay to pay 63 million dollars as damages to Louis Vuitton for selling fake luxury goods online.

The auctioneer has also been barred from selling four perfume brands- Christian Dior, Kenzo, Givenchy and Guerlain- in the ruling intended to send a strong message about copyright protection.

eBay, the world's largest online auctioneer, immediately announced that it was lodging an appeal and rejected the view that the court decision was a victory for copyright law.

“This decision is not based on combating counterfeit material. It is based on LVMH's desire to protect its commercial practices and exclude competition,” said a spokeswoman for eBay in Paris.

“This is being done at the expense of the consumers and sellers to whom eBay is always offering opportunities,” she added.

eBay was ordered to pay 30.36 million dollars to LVMH and 27.24 million dollars to its sister company Christian Dior Couture for damage to their brand images and causing moral harm. It has also been directed to pay 5.11 million dollars to the four perfume brands for sales in violation of its authorised network.

LVMH, meanwhile, hailed the decision as a major coup against illegal sales on the Internet. “It is a major first, because of the principals that it recognises and the amount sought,” said Pierre Gode, an aide to LVMH president Bernard Arnault.

Describing eBay's anti-counterfeit measures as “empty”, Gode said the court decision was “important for the creative industry” and that it “protected brands by considering them an important part of French heritage”.
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| - | 07:12 | comments(0) | - |
LVMH vs. eBay フェイク訴訟
梅雨真っ只中、いかがお過ごしでしょうか?きのうの日曜は終日の雨でゴロゴロと自宅で休養していました。

本当は「外出しない日」があったほうがカラダも休まるのでしょうが、滅多にないので久々のゴロゴロのお陰で今朝はとっても元気です。今から熱くて濃いコーヒーを入れてさらにパワーをチャージします。

さて、一週間の事始めブログはこれです。

LVMH vs. eBay: A Counterfeit Suit
(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン対イーベイ 贋物対決)

LVMHは言わずと知れた世界のラグジュアリーブランド大手さんですね。一方、イーベイは日本の「Yahoo!オークション」のような米国のオンラインオークション会社です。ネット競売の世界最大手さんです。一説には世界で1億人のユーザーがいて、6兆円の取引高(2007年)があるという、バーチャルながら巨大市場です。

ちなみに日本全体のEC(エレクトロニック・コマース)市場の規模は4兆円(米国20兆円)。ヤフーオークションの市場規模は7000億円だそうです。

いやはや大変な活況ぶりです。

さて、このイーベイでLVMH傘下のブランド品、たとえば、ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールのフェイクが大量に販売されており、イーベイの対策が不十分であるとしてイーベイ社が訴えられています。


日本語のニュースはこちらです。
仏高級ブランドLVMHグループのイーベイ訴訟、30日に判決

「米ネット競売最大手イーベイ(eBay)のウェブサイト上で偽ブランド品が取引されているとして同社を提訴していた裁判で、パリ(Paris)の商業裁判所が30日、判決を下す。イーベイ側に損害賠償5100万ユーロ(約85億5000万円)の支払いが命じられるかどうかが注目される」

国際裁判の一つのキモはどこの国で対決するかという点です。この記事によると米国の企業が、パリの裁判所で勝負を迫られているだけでも不利です。上告などトコトン勝負するにも裁判ごとにパリに出向くだけでも相当の消耗です。

本日の裁判の結果は、日本の「Yahoo!オークション」にも少なからず影響を与えそうです。


海外のニュースはこちらです。こちらのニュースはアメリカ人によって書かれたものと思われます。「guns are aiming at virtual prey」(ネットオークションという餌食に狙いを付ける銃口)という表現に、米仏の微妙な関係が臭ってきます。

LVMH vs. eBay: A Counterfeit Suit

「ルイ・ヴィトンは、バーチャル市場でのティファニーのコピー商品撲滅戦線に参戦。

LVMHグループは、ルイ・ヴィトンのフェイクバッグやディオールのフェイク・サングラスを大量生産している事業者を締め上げるために専門の部隊を展開してきましたが、彼らの銃口は、ついにネットオークションという餌食に狙いを付けました。LVMHグループは、イーベイ社が自社オークションへの贋物出品に関して対策が不十分だとしてイーベイ社を訴えています。

もし勝訴すれば、取引には最小限の介入しか行わないことをポリシーとしてきたイーベイ社の基本理念そのものが揺らぐことになるでしょう。

LVMHグループによれば、この半年で30万点のディオールと15万点のヴィトンバッグが出品され、その90%がフェイクだったと主張しています」

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Vuitton joins Tiffany in taking the fight against knock-offs from New York street corners to the virtual universe of online auctions

Global luxury giant LVMH Moët Hennessy Louis Vuitton has long employed investigators and lawyers to fight counterfeiters who churn out fake Vuitton bags and Dior sunglasses. But now the Paris company's legal guns are aiming at more virtual prey. The group has filed a lawsuit in France accusing online marketplace giant eBay (EBAY) of listing counterfeit goods for sale on its site.

If the suit is successful, it could shake the foundations of eBay's longstanding practice of letting buyers and sellers make deals on its site with minimal supervision by the company. "You can imagine what a change that would be to their business model," says Louis S. Ederer, an intellectual-property expert at the law firm of Torys in New York.

EBay is already fighting a similar case filed by jewelry maker Tiffany in 2004 in New York's federal court. Both Tiffany and LVMH say their investigators made test purchases of brand-name items offered for sale on eBay and found the overwhelming majority were phony.

LVMH says in its lawsuit that of 300,000 Dior-branded items and 150,000 Vuitton bags offered on eBay during the first six months of this year, 90% were fakes. LVMH declined to comment on the eBay suit.
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| - | 07:22 | comments(0) | - |
危ない商人達の「お得意さまリスト」
身内でアロマをはじめた人間がいます。

な〜にちょっと興味がある程度で長続きするとは思えませんが、火を使うアロマポットは、間違ってご自宅を燃やす事故も増えていますので、そのへんは注意してねくらい考えていました。

ところが、最初に機材やランプ、オイルなどを購入するために10万円程度の初期投資が必要と聞いて「あれ?」と思いました。話を聞けば販売方法がなにやらマルチ商法風。

フレグランスにしろアロマテラピーにしろ、香りの正しい楽しみ方は、数百円からはじめていただき、数千円でいろいろな冒険を繰り返してエキスパートになっていただきたいと考える私には、ずいぶんと手前味噌なビジネスだね〜と感じたものです。

最初の初期投資も痛手ですが、いったんはまり込むと「お得意さまリスト」に掲載されかねないリスクがあります。そのリスクは避けた方がよいと思います。

なぜかそういう「お得意さまリスト」はある種の商売をやっている方々の間で流通しているようです。


怪しげな健康食品を繰り返し買い込んでいる別の知人がいます。

ご高齢の裕福な方です。彼女は親切で知性もあり教養もある立派な方ですが、彼女の元には訪問販売の怪しげな営業マンが入れ替わり立ち替わり足繁く通ってきます。

そして、おそらく親切であるが故に熱心な営業マンには断れないのだと思います。ご自宅は健食の山となっています。

「なぜ違う営業マンが入れ替わり立ち替わり来るのか?」

疑問に感じていました。

都内のある名簿屋さんに見学に行きました。全国の小中大の卒業名簿はもちろんのこと企業や協会の役員名簿、高額納税者リスト、高級自動車購入者リスト、○○購入者リスト・・・

上記は、一般人でも比較的簡単にそして安価に購入可能なリストでした。最近は個人情報保護という考え方が徹底してきて学校などでは名簿類の作成はしなくなりつつあるそうですが、「商品」として流通していた事実は若干新鮮でした。リストが商品なら、我々にはあまり目に触れない「高価」なリストが流通していてもおかしくありません。

けっきょくアロマに関心をいだく身内には使い古しのアロマディフューザーと余っている精油を少々あげることにしました。健食を買い込む知人には大きな失敗に至らないよう祈りをささげる毎日です。


| - | 07:04 | comments(0) | - |
サッカリンとチクロの話
去年、フランスから健康飲料水やコスメを輸入し、日本での市場展開を企てていたある独立系の映画配給会社さんの話です。

彼らが見せてくれたダイエット効果があるという健康飲料水の成分表には「サッカリン」の名が。カラダによいとされる非常に高価な水。どれくらい高価かといえばちょっとした銘柄のインポートブランデーと同じくらいです。当然フランスでもそれなりのお店にしか置いていない代物です。

マーケット的には「セレブ水」と言えるかも知れません。映画スターなどあちらのセレブな階級に愛用されているようです。その映画配給会社さんのメインのお仕事は海外映画の買い付けと日本でのロールアウトですが、映画スターさんたちのサイドビジネスの活況と平行して、スタービジネスの日本市場上陸も手伝うのが、昨今の流れだとか。今後も拡大傾向にあるようです。

映画スターさんたちが手掛けるサイドビジネスは多種多様ですが、ことのほか香水やスキンケアなどの化粧品とダイエット食品など食品が多いようです。もちろん、レストランやショップは昔から芸能人御用達の定番ビジネスですね。

さて、その超高価なお水やコスメを、日本市場でどのように展開していくか、と企画段階の際、ご担当者がたまたま知り合いということもあり、化粧品や食品の流通の仕組みや、薬事法に関する化粧品の輸入方法ついて相談を受けました。

そこで私は、マーケットインする前の「お水」を拝見させていただきました。その成分表には「サッカリン」が。内心「これは苦戦するかも・・・」と。


話は飛びます。

私が小さい頃、人工甘味料であるチクロやサッカリンで味付けした駄菓子は普通に売られていました。1970年代、発ガン性の疑いがあるとしてチクロがアメリカで使用禁止となると、日本ではメディアスクラムの猛烈な非難攻勢がチクロに向けられました。

当時、チクロは果物缶詰の甘味料として多用されていたため多くの缶詰製造業会社が倒産や廃業へと主込まれました。これは「チクロ事件」や「チクロ騒動」とよばれ食品業界では今でも語り継がれています。チクロに本当に発ガン性や奇形性があるのか別にして、考えさせられる事件です。

サッカリンも同様に発ガン性を疑われ日本市場から完全に撤退した甘味料です。

廃業したグッドウィルグループの元会長にして伝説のアントレプレナー折口雅博氏のお父さんがサッカリン工場を経営していたことは有名な話です。サッカリンも発ガン性が疑われ使用禁止となると折口家のサッカリン工場は破産、両親は離婚、裕福な生活は一転して生活保護の暮らしへと。

私には実状は知る由もありませんが、いったん黒いレッテルを貼られれば、もはや全人格的にすべてが否定される「単一方向猛進型社会」の日本ではいったん黒いイメージが形成されると立ち直りはイバラの道。現在でも日本人全体にチクロやサッカリンに対する嫌悪のイメージは拭い去られることはありません。

ところが、昨年どこかのおやじが「チクロの入ったゼンザイは旨かった!」という述懐している何かの記事に出会い、久しぶりの「チクロ」という言葉を聞いて新鮮に感じたものです。

日本では完全排除が完了したチクロやサッカリンですが、実は反対意見や反対の実験結果も多いことを知りました。規制には政治的な陰謀説も語られています。

チクロは、米国・日本では禁止されているものの、ヨーロッパ、カナダでは使用されています。

サッカリンは、現在世界的に使用されています。日本でも使用可能です。

日本の中高年の4〜5人に一人が糖尿病患者もしくは予備軍と言われる現在、サッカリンはむしろ安全と主張する人々が存在することも事実。

しかし、サッカリンのイメージを払拭してあのセレブ水をマーケット展開できるのか静かに見守るしかありません。


| - | 10:33 | comments(0) | - |
クローブの効いていないカレーはちょっとさびしいけど、スパイス系の香水は苦手?
どんな地方に行っても酒屋さんやスーパーのお酒コーナーにワインが置かれている光景は普通になりましたが、昔、周囲でワインを飲んでいる人は少なかったものです。

私は小さい頃ちょっと貧血気味で、学校の先生に勧められて小学生の頃から赤ワインを飲んでいました。もっともそのころの日本人にとって赤ワインとは「赤玉パンチ」のことでしたが、ちょっと病みつきかけてものです。

チーズは、本物が手頃な価格で流通するに至っていない印象がありますが、香辛料(スパイス)はチーズよりも早く日本人の食生活に溶け込んでいきそうな気配です。

そういう私はカレーが大好物。特にクローブがガンガンに効いているカレーは何杯でもおかわりしたくなります。食後一日くらいかけてスパイス臭がカラダから漂うのは、ちょっとインドやスリランカのようなあちら人になったような気がして、生理的異国情緒も味わえます。実際スパイスの香気成分が皮膚から放出される現象は科学的に実証可能です。

私の場合、業務用食材店でクローブを大きな袋で買い込んできて、圧力鍋で肉もの抜きオール野菜の「野菜だけカレー」を作りますが、我ながら惚れ惚れする味で自画自賛します。いつの日か、武蔵野ワークスファンのみなさんをカレーパーティにご招待できる日があればいいのですが・・・と身の程知らずの空想をしたりします(どこまでも自己満足の世界です(^_^;)。

ところで、こんなに好きな香辛料(スパイス)ですが、これをフレグランスに使用すると・・・

「香辛料(スパイス)を香水に?」

と疑惑をモクモクと抱かれる方のために簡単に説明すると、香水の原料である香料と食品・医薬品の元となる香辛料(スパイス)は、実はかなりオーバーラップします。実際古い時代、10世紀くらいまで香料と香辛料(スパイス)は言葉の違いさえなかったと推測されます。

中医では「医食同源」(実は日本で作られた和製中国語らしい)という考え方がありますが、食べる香り・付ける香りも含めて「医食香同源」と言ってもよさそうです。そうなんです。「医」「食」「香」は、三位一体なんです。アロマテラピーなどやっておられる先生方にこの辺の話をさせると延々と行きそうですが、細部はさておき基本的に同感です。

本題に戻ります。香辛料(スパイス)をフレグランスに使用すると、これが案外「行けている」のです。ところが納豆やチーズのように、ある程度の割合の人々や慣れていないはじめての体験者には若干ハードルがあり、好きになれない香りのようです。一方好きな人は深く好きになる不思議さ。

スパイス系フレグランス、あなたはお好きですか?

こんなニュースがありました。やはりスパイス系フレグランの人気はまだまだ火がつきそうもなさそうです。

「苦手な香り、1位はスパイス系」のチャート図
「苦手な香り、1位はスパイス系」




| - | 07:12 | comments(0) | - |
クロネコメール便の「営業所止置きサービス」
当社が毎日受けるご注文の中には、ご自宅への配達ではなくヤマト運輸の営業所に荷物を留め置き、ご自分で取りに行くことを希望される場合があります。滅多にありません。千件に一件程度でしょうか。

先日、「宅急便」でなく「メール便」で「センター留置き」を希望される方がおられました。私が担当したご注文処理の中でははじめてのケースで、ポスト投函型のメール便で留置きが可能なのかどうか知りませんでした。

「宅急便」の留置きは、センター(現地のヤマト運輸営業所)に荷物が到着した時点で、伝票に記載されてある電話番号をもとにヤマト運輸の担当者が個々のお客さまに荷物が到着している旨の電話連絡をしてくれます。

が、「メール便」の宛先伝票には通常電話番号が記載されていませんのでヤマトさんは電話連絡のしようがありません。

メール便の留置きが可能かどうか社内で聞いてみると誰も知りません。

クロネコヤマトの管轄営業所に電話を入れてみると、電話に出た担当者からは「メール便の留置きは不可能」と即答されました。

しかし、よくよく調べてみるとクロネコメール便の「営業所止置きサービス」は可能であるとヤマト運輸のホームページには明記されています。

念のためヤマト運輸本社に問い合わせると、やはり可能とのご返事。

・・・そうか、ヤマトさん内部でもクロネコメール便の営業所止置きサービスは周知徹底していないようです。それだけ需要がないのでしょう。クロネコメール便の「営業所止置きサービス」は2年くらい前にサービスが開始されたとのこと。

しかし、電話番号の記載のないメール便で、荷物がセンターに着いたかどうか、クライアントはどうやって知るのでしょうか?

「指定された宅急便営業所へ、お荷物を受け取りに来られる前にクロネコヤマトの荷物お問い合わせシステムよりメール便番号を入力し、配達状況が 『保管中』となっていることをご確認ください」

つまり、自分でインターネットで確認して取りに来ることが条件になっています。なるほど。

ということで当社でもクロネコメール便の留置きサービスは、お受けできるようになっています。ご希望の方は、ご注文時のお届け先にどこのヤマト運輸の営業所留めにするか明記いただければと思います。

受け取り時には「本人確認証」(運転免許証、健康保険証、学生証、パスポート、社員証、クレジットカード、キャッシュカード等)をお忘れないように。

「一週間を過ぎてもお客様が受け取りに来られなかった場合には、お荷物を返送させていただきます」だそうですので、ぜひ一週間以内に回収いただきたく思います。


| - | 10:05 | comments(0) | - |
香水GPS
きのうの「とっても臭い話、発酵食品」は読んでいただけましたでしょうか?いつもよりアクセス数が跳ね上がっており、「臭い物見たさ」が多くの人い共通する心理であることを確信しました。

気をよくして第二段「とっても臭い話パート2、発酵体操着」を書こうとしたのですが「香水ブログ」で、対極に位置しそうな「発酵体操着」は、あまりにも危険。寸前のところで思いとどまりました。またいつか体力に余裕があるときにでも・・・


代わってきょうは海外の香りニュースのご紹介です。きょうのニュースは、正確にはプレスリリースであり自己発表ニュースになるかと思います。

The Ultimate Fragrance GPS Now at Sephora(究極の香水GPS、セフォラ導入)

「Fragrance GPS」(フレグランスGPS)とは何でしょうか?

日本の企業のプレスリリースはかなりお堅い文面がお決まりの定番となっていますが、こちらはかなりフランクなタイトルですね。GPSは文字通り自分の地理的ロケーションを知るためのGPSではなく、自分に合った香水を捜すためのシステムの意味のようです。

実は私がこの記事に反応したワケは、私自身このようなコンピュータープログラムの開発が可能ではないだろうかと以前から考えており、私が手掛ける前に、ついに誰かが作ったかという気持ちで記事を読みました。

コンピューターがあなたの好みの香りを発見してくれるという作業は人工知能の一種なんですが、この種の人工知能は普通に使用されています。

たとえば、クレジットカードの発行申請や融資申込みの際の審査業務は、クレジット会社や銀行の担当者が、申請者の年収や職業、勤務年数、家族構成、持ち家状況をにらみながらYES/NOを判断し審査部のキャップがそれに対してOKを出す光景を予想しがちですが、現在ではスコアリングシステムと呼ばれるコンピュータープログラムで行われます。

スコアリングシステムとは、いかにもごっつい名称ですが、プログラム自体は超単純でだいたい「If〜Then構文」の繰り返しです。コンピュータープログラムを勉強した人なら「If〜Then構文」がごく初期にでてくる基本構文であることは理解してもらえると思います。「もしも持ち家なら50点、借家なら25点」などどいくつかの条件を点数化してある点数を越えれば「融資OK」とコンピューターは判断します。

このシンプルなプログラムのキモは、プログラムそのものではなく、いかに精度の高いの条件をピックアップできるかという部分であり、それまで何十年も審査業務を行ってきたベテラン職員のノウハウなどが活かされます。

ベテラン審査員は見るべきポイントを知っていますし、またその返答に対する評価も経験則として持っています。これら経験則的なノウハウをプログラムで標準化しただけの話で、コンピューター自体は安いPCで充分です。

融資審査がコンピュータープログラムでできるなら、香水銘柄の提案だってコンピューターにできないはずがない、問題はその精度。どんなもんなんでしょうか・・・



The Ultimate Fragrance GPS Now at Sephora
究極の香水GPS、セフォラ導入

香水とコスメの世界的な小売業、仏セフォラ社は「センサ・フレグランス・ファインダー」をデビューさせました。(サンフランシスコ、2008/06/17)

セフォラ社は、顧客に好みの香りを提案すための革新的な新システムを導入しました。センサと呼ばれる最先端のこのシステムは、Jan Moran氏によって特にセフォラのために開発されたものです。

「センサは、好きな香りの探し方や顧客への提案の仕方を劇的に変えるでしょう。センサのお陰で顧客は簡単に素早く好みの製品や未知の新製品を探し出せるようになります」

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Sephora Debuts the Scentsa® Fragrance Finder

San Francisco, CA (PRWEB) June 17, 2008 -- Sephora is pleased to announce the introduction of an innovative new device to select stores that will take the guesswork out of finding a new scent or an old favorite, the Scentsa® Fragrance Finder. A state-of-the-art custom program developed especially for Sephora stores, Scentsa is the brainchild of Jan Moran, noted fragrance expert and author of the ''Fabulous Fragrances'' book series.

"Scentsa will revolutionize the way we traditionally think about finding a fragrance," said Betsy Olum, Sephora's Senior Vice President of Marketing. "With this groundbreaking program, our clients will be able to quickly and easily locate a fragrance favorite or discover a new one."
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とっても臭い話、発酵食品
蒸し暑くなってきました。みなさんの地方はどうでしょうか?東京は梅雨の中休みといった天気ながら空気はムシムシの今日この頃です。

街を歩いていると生ゴミの匂いも気になりますが、どこからともなく排水溝の匂いなども漂ってきますが、それはそれで生活の一部かもしれません。

昔、東南アジアのある大都市に行ったとき、街全体が生ゴミ臭に包まれていて衝撃を受けました。しかし、反面、生命力の活気が感じられたものです(補足:現在この街の衛生状態はかなり改善された模様)。

さて、きょうはとっても臭い話です。

人にとって「臭い」ものはなんといっても腐敗臭。ある日本人の捕虜体験記です。ビルマ戦線に従軍した兵士が敗戦後イギリス軍の捕虜となりさまざまな強制労働を課せられる話ですが、その中に土葬した人間の埋め直し作業がありました。

ボロボロになった死体を掘り起こす作業は「臭う」とか「臭い」というレベルではなく「涙が出る」と記述されていました。腐敗臭が人体に与えるインパクトを知った忘れられない場面です。

その後、涙が出る発酵食品が韓国にあることを知りました。「発酵食品」って、ズバリ「腐敗食品」のウチ、人間が無事食べることができた物が発酵食品と呼ばれますので、とっても臭い物が多い。

涙が出る韓国の発酵食品を教えてくれたのは実際に食べてきた知人。その名は「ホンオ・フェ」。

生のエイ(魚)を発酵させた韓国名産。ある地方では結婚式必須の料理で、それだけ高価で珍味なもののようです。結婚式に海外や遠方から来てはじめてホンオ・フェに出会う参列者は、あまりの衝撃に、文字通り一生の想い出を記憶に刻む結婚式となります。

東京農業大学小泉教授の本ですっかり有名になった「シュールストレミング」は教授が調べた中で、現状世界最強の「臭さ」とされています。

シュールストレミングとは、スウェーデン産の生ニシンの発酵食品。日本のクサヤや鮒鮓(ふなずし、近江名産)、韓国のホンオ・フェのように臭い発酵食品は魚由来が多いようです。

シュールストレミングは缶詰です。発酵で発生したガスのため缶が丸く膨らみ変形することもあります。缶を開けるときガスとともに吹き出す飛び汁が衝撃的です。あまりの臭さに失神者も出るほど。

危険物資につき「空輸禁止措置」が取られており、日本ではほとんど入手困難な食品となっています。

ここまで読んで、恐怖に震えている人も多いかと思いますが、これが不思議です。

「ほんのちょっとだけ嗅いでみたい」

と衝動に駆られている人も多いはずです。人間は臭い物を忌み嫌いながらも、一方で興味をそそられる本能を持っているようです。

この本能は、男性より女性に強いようです。

清潔を愛する一方で臭い物のがあると嗅がずにいれない、いわば「怖い物見たさ」「臭い物見たさ」という興味を抱く人もみなさんの周囲に普通におられると思います。そして、彼女たちは「クサー」と絶叫しながら撃沈していきます。

シュールストレミング試食映像がこちらにありました。

シュールストレミング開缶(奇食の館)

臭さを撮っているというより、臭さをみんなで楽しんでいる情景がよく伝わってきます。ああ、嗅いでみたい怖さ・・・

缶を開けるときは、屋外で行うことはもちろんのこと、くれぐれもゴーグル、使い捨て手袋、全身雨合羽はお忘れないように・・・。


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